健康は何事もバランスが大事:中庸を目指す
投稿日:2018年02月10日
こんにちは
横浜 旭区 希望ヶ丘のうさぎ鍼灸整体院のタテノです!
立春を迎え、暦の上では春ですが、
まだまだ寒い日が続いていますね。
気温の低さに加えて、連日乾燥注意報が出るほど空気が乾燥しています。
「加湿しましょう」と耳にする方も多いのではないでしょうか。
体感温度と湿度の関係
湿度は空気中に含まれる水分量のことです。
水分量が多ければ湿度は高くなり、蒸し暑く感じます。
逆に水分量が少ないと湿度は低く、同じ気温であっても寒く感じるのです。
エアコン(暖房)やストーブを使う場合、温かい風で室内の水分が蒸発し、湿度が下がります。
そうなるといくら設定温度を高くしてもなかなか暖かいとは感じられません。
加湿器を使用したり、霧吹きでカーテンを湿らせる、濡れタオルを置くなどして湿度を上げると、
同じ設定温度でも十分に体感として暖かさを感じられるようになります。
エアコンをつけていてもなんだか寒いなーと感じたら、設定温度を上げる前に
ぜひ加湿して、湿度を上げることを試してみてください。
省エネにもなります!
当院の施術室にも濡れタオルを置いていると、一時間もしたらすっかり乾いています。
湿度計を見なくとも、そんなに乾燥しているんだな、と実感しますので、
こまめにタオルを濡らして対策しています。
乾燥の影響
湿度が下がると、
皮膚・目・のどなどの乾燥から、
肌荒れ、かゆみ、ドライアイ、疲れ目、感染症になりやすくなったりします。
これは皮膚や粘膜から、体内の水分が蒸散することによるもので、
湿度が低いとそれを調和しようとして、体内の水分の蒸散が増えて、皮膚や目が乾燥しやすくなるということです。
呼吸からも水蒸気として水分が出ていきますので、
湿度が低く乾燥しているこの季節は、大量に体の水分が減り、
便秘になったり、
筋肉・関節を動かしにくくなったり、痛みが出たり、つりやすくなったり、
ということにもつながっていきます。
そして今大流行中のインフルエンザも、
湿度が40%以下になるとウィルスの活性化が進み、蔓延します。
湿度が60%以上あれば、ウィルスは生きづらくなり、感染症のリスクは減少します。
ウィルス感染症にかかるかかからないかは、
自分の免疫力とウィルスの強さの力比べです。
しっかりと睡眠や栄養を取って自分の免疫力を上げることと、
湿度を上げてウィルスの活性を抑えることの両面の対策が必要になります。
快適湿度
快適に過ごせる湿度は、
40~60%くらいです。
冬に乾燥しているからといってやたらと湿度を上げると、
カビやダニが発生しやすくなったりしますので要注意です。
梅雨時期や夏の蒸し暑いときは、湿度を下げようとしますが、
湿度が下がりすぎて乾燥すると、上記のような皮膚トラブルや感染症のリスクが出てきたりしますので、
何事もバランスが大事ですね。
水分のin-outバランス
先日いらしたクライアントさんは、このところ便秘気味とのことです。
一日おきに、硬めの便がコロコロ出るという感じだそうです。
一日にどのくらい水分を取るかを聞いてみると、
しばらく考えたのち、
「1リットルも取っていないかもしれません。
そういえば前よりうんと減っています」
と答えてくれました。
体内の水分量は体重の約60%です。
基本的には口から入る水分量(点滴や胃ろうなどを使われている方はそこから入る水分量)と、
体から出ていく水分量のバランスが保たれていれば、健康的に過ごせます。
体から出ていく水分は、
目に見えるものとしては
汗、尿、便、おう吐ですが、
先ほど書いたように
皮膚からの蒸散や呼吸での水蒸気の排出で、見えない水分が出ていっています。
「夏場は汗をかくからしっかり水分補給しなきゃ」、と認識している方は多いのですが、
「冬場、乾燥していて皮膚や呼吸から水分がたくさん出ていくから、しっかり水分補給しなきゃ」と認識している方はまだまだ少ないです。
一日に必要な水分量
ところで、水分不足な方に
水分を取ってくださいと伝えると、
どのくらい飲めばいいですか?
と質問されることがよくあります。
一日に必要な水分量は、目安として
体重(kg)×30~40(ml)といわれています。
(例えば体重が50kgの方なら1500~2000mlです)
これは飲む水分量だけではなく、食品に含まれる水分量を合わせた必要量です。
逆に言うと、これだけの水分が汗や尿、皮膚や呼吸によって体外に排出されているため、摂取する必要があるということです。
本当に必要な水分量は?
でもこれはあくまでも目安でして、
本当に必要な水分量は自分の体が知っています。
例えば尿の色が濃くて少ないというのは、
体に水分が不足しているため、腎臓で水分を再吸収して体内に留め、
尿としては必要最小限だけを排出しているという表れです。
この時は、たくさん水分を取ってあげるといいですね。
次に、水を飲むとお腹がちゃぽちゃぽして苦しい例は、
胃腸の働きが落ちて、入ってきた水分を処理できていない状態です。
この状態でさらにたくさんの水分を取ってしまうと、
胃腸に負担がかかりすぎてギブアップしてしまいます。
(下痢・軟便やむくみ、めまい、冷えにつながることがあります)
こういうときは少し水分を控えてあげましょう。
きっちりと数字で管理するというよりは、
自分の体からのサインを受け取って、
それに応じて調整していくというのが大切になります。
中庸(ちゅうよう):いい塩梅
東洋医学では、偏りがなくちょうどいいバランスになることを理想の健康としています。
難しい言葉を使うと「中庸(ちゅうよう)」です。
乾燥しすぎたら、湿度を補い、
湿度が高すぎれば湿気を除き、
水分が少なすぎたら、積極的にとり、
水分が多すぎたら控える、
といった具合で、何事も「すぎている(偏っている)」をなくして、なだらかになるようにコントロールしていきます。
まずはしっかり自分の体に目を向けて、
何かすぎている部分がないか、自分の状態を知る、ということが健康への第一歩です!!
とは言え、自分の状態を知るのに、どこをどう見ればいいかわからないという方は、
私からチェックポイントをお伝えしますので、
ぜひ一度ご来院ください。
ポイントを知ってもらって、
ご自身だけでなく、ご家族の健康管理にもお役に立てたら幸いです(^^)