あったかくて心地いい、熱くないお灸【棒灸】
投稿日:2018年10月13日
こんにちは
横浜 旭区 希望ヶ丘のうさぎ鍼灸整体院のタテノです!
「熱そう(だから怖い)」というイメージを持たれやすいお灸。
形態も大きさも熱さ加減も、実に様々な種類があります。
今日はお灸の種類の一つ「棒灸」についてご紹介します!!
あったかくて心地いいお灸
お灸で一番身近なのはせんねん灸のような台座灸ではないでしょうか。
ライターで火をつけるだけのという簡単な手順で行え、
台がついているので火が直接皮膚に触れることもなく、比較的手軽に、安全に行うことができます。
ドラッグストア等でも販売されているので、入手しやすいというところも魅力です。
商品によってハードやマイルドなど熱さの段階があるので、選ぶものによって熱く感じたり、温かく感じたりします。
続いてこんな山盛りのイメージを持たれている方も多いです。
これはもぐさを目的の大きさに形どって(もぐさを「ひねる」と表現します)、直接皮膚に置きそこに火をつけるというやり方です。
見た目から「ものすごく熱そう」という印象があるようです(^-^;
確かにこの大きさのもぐさを全部燃やしきったらかなり熱いですが、
この大きさにひねる時は、熱さを感じたら教えてもらってその時点でもぐさを取り除く「知熱灸(ちねつきゅう)」という方法なので、
実際には「温かい」くらいの感じ方です。
(古くはこの大きさのもぐさを全部燃やしきってわざとやけどを作り、それを化膿させて体の修復反応(自然治癒力)を引き出す、
という目的のお灸が行われていましたが、現在行っているところはもうほとんどないと思われます)
またもぐさを燃やしきって体内の深いところに熱刺激を入れたい場合(透熱灸(とうねつきゅう)と言います)は、
ごくごく小さく、ゴマ粒くらいの大きさにもぐさをひねります。
これは「熱い」と感じますが、
大きさがかなり小さいので、熱さを感じるのは本当に一瞬だけです。
熱さを感じた時には、もうお灸は終わっています。
前置きが長くなりましたが、今日ご紹介するのは
「棒灸(ぼうきゅう)」です。
これはもぐさを筒状にして紙で巻いたもので、
火をつけた棒灸を皮膚にかざして使います。
輻射熱を利用した刺激の与え方です。
(たき火に手をかざした時にあたたかく感じるのをイメージしてもらえればと思います。)
棒灸と皮膚との距離によって熱さ加減を調節できるので、
クライアントさんに感じ方を聞きながら、あったかくて心地いいくらいの感じ方で行います。
この棒灸のいいところは、
広い範囲にあたたかい刺激を与えられることです。
お腹や腰などの冷えている部分に行ったり、
筋肉が強くこっている肩周りに行ったり、
経絡(けいらく)という気の通り道に沿って行うこともあります。
棒灸をそのまま皮膚にかざすこともありますし、
この写真のような器具に差し込んで使うこともあります。
この器具を使うと、灰が落ちる心配はないことや、常に一定距離で皮膚に滑らせることができます。
また、鍼を刺したままの皮膚の周囲に棒灸を行いたいときは、
灰が落ちないように気をつけながら器具を使わずに行います。
その時の状態によって、一番ベストな方法を選んで行っています。
温熱刺激で、血管が広がり血流が改善されます。
棒灸に対するクライアントさんの反応
棒灸を行うとクライアントさんからは
「あったかい~」
「気持ちいいです~」
という声が聞こえてきます。
血流が良くなって温かい血液が全身をめぐるようになるので、
棒灸を終えてからもその温かさは続き、
施術後に
「全身がポカポカしています」
「肩があったかくなって、ものすごく軽くなりました」
と伝えてくれることもあります。
※個人の感想であり、効果・効能を保証するものではありません。
棒灸のデメリット
あったかくて心地いい、
熱くない、
やけどの心配が少ない、
広い範囲を温められる、
全身の血流が良くなる、
という素晴らしいこの棒灸。
デメリットがあるとしたら、
煙が多いことと
匂いが強いこと
壁にヤニがつくことでしょうか。
棒の太さ(直径約1.5cm)のもぐさが燃えるので、それなりに煙が出ます。
家庭で手軽にできる台座灸(直径約0.5cm)と比べると、棒灸の方が煙が多いことは明らかです。
それに伴ってもぐさが燃える匂いも強くなります。
また、
皮膚に直接乗せる透熱灸で使うもぐさは不純物を取り除いた良質もぐさです。
これは匂いはそこまで強くありません。
(個人の好みはあると思いますが……)
台座灸や棒灸で使うもぐさは皮膚に直接乗せないために、
透熱灸に使うもぐさよりは燃焼温度が高くなるように作られています。
不純物を完全には取り除いていない夾雑もぐさを使っているのです。
その不純物の燃える匂いというのも加味されて、匂いが強く出ます。
煙の多さ、匂いの強さとしては、
透熱灸(良質もぐさ)<台座灸(夾雑もぐさ)<棒灸(夾雑もぐさ)
です。
棒灸はあったかくて心地いいのですが、
煙・匂い・ヤニを考慮すると、なかなか取り入れている鍼灸院はないかもしれません。
当院もはじめは棒灸を使っていなかったのですが、
広い範囲のやわらかい温熱刺激を求めてこの夏に取り入れてからは
効果もいいですし、クライアントさんの反応もいいので、
今では頻繁に使っています。
冬に向けて冷え対策を!
10月に入ってもまだなお気温が高くなる日もありますが、
暦の上では寒露を過ぎいよいよ本格的な秋に突入し、
あっという間に冬を迎えます。
毎冬冷え性で辛い、
寒くて眠れない、
手足がかじかむ、
しもやけに悩まされている、
風邪を引きやすい、免疫力が落ちる、
寒い冬なんて大嫌い!
という方は今のうちからお灸で体を温めて、寒い冬に適応できる体づくりを始めることをおすすめします。
冷え対策のスタートは早ければ早いほど、体の反応もよく現れます。
思い立ったが吉日で、きっと今日がその日になりますので、
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最後に……
棒灸は本当にあったかくて、心地よくて、私も自分自身で使っています♪
体が温まるとポカポカしてきて気分的にも嬉しく感じます~~!!
ぜひ棒灸を受けてみてください!