ノドが痛い時の救世主:置き鍼!
投稿日:2017年11月18日
こんにちは!
横浜 旭区 希望ヶ丘のうさぎ鍼灸整体院のタテノです!
秋が深まり空気が乾燥する季節になってきました。
乾燥でノドがやられていませんか?
ノドが痛いな~と思った時に助けてくれる救世主がいるので紹介します!
目次
空気の乾燥は人にとっては大敵!ウィルスにとっては好都合!
朝起きたらノドが痛い…
周りの人が風邪を引いていてうつったかな…
なんかノドに違和感があるな…
こういう状況の方が増えているのではないでしょうか!?
空気が乾燥していると風邪を引く方が増えます。
風邪の原因のほとんどはウィルスと言われていますが、
ウィルスは乾燥している環境が大好き!
湿度が低いほど活発になります。
人の体は約60%が水分で構成されており、潤った環境が好きです。
鼻・ノドにある粘膜は粘液を分泌して、外部からの病原体の侵入を防いだり、粘液の免疫作用で殺菌したりできます。
しかし、乾燥しているとその免疫システムがはたらかなくなるので、簡単に病原体に侵入され、炎症を起こしてしまうのです。
また、空気の乾燥という外的な要因だけでなく、疲労の蓄積、睡眠不足、偏った栄養など自分の要因で免疫が下がることもあるので要注意です!
風邪をひいたときの病院での診察と治療
ノドが痛いということは、ノドに炎症を起こしているということです。
風邪をひいたかなと思って病院に行くと、口を開けてノドを観察される場面が分かりやすいと思いますが、
あれはノドの赤みや腫れをチェックしています。
真っ赤に腫れているときは炎症を起こしているということになるので、
診断名は「感冒」や「上気道炎」とされて、総合感冒薬(いわゆる風邪薬)などが処方されます。
総合感冒薬には、鼻水止めや咳止め、抗炎症薬、解熱薬、鎮痛薬などの成分が入っています。
出ている症状に対して、それを抑えるような薬というわけです。
初めに書いたように風邪の原因のほとんどはウィルスです。
風邪の時に処方される薬は、ウィルスをやっつけるような薬なのではなく、
症状を抑えてその場しのぎをして、時間が経過していずれウィルスが死滅した段階で治ったとなるのです。
東洋医学での風邪の治療
東洋医学では風邪は、風の邪気が入り込んで体がやられた状態と捉えます。
風邪の邪気が入ってきても、体の元気(正気せいき)が強ければ問題なく、
正気が弱っている時だと邪気にやられて症状がでるということです。
ですので、東洋医学の治療としては、正気を強めるように行います。
ツボでいうと後頭部にある「風池」、背中にある「風門」など名前に風という漢字がつくツボを刺激したり、
呼吸器系に関連する肺に繋がる手首や腕のツボ(太淵、列欠、孔最など。ツボを押してその方の反応を見ながら選びます)を刺激したり、
胃腸の調子も悪いようなら、お腹や足のツボを刺激したりもします。
症状を押さえ込むのではなく、本来持っている正気(免疫力)を最大限にはたらかせるようにしていきます。
治療後に一時的に熱が出ることもあります。
これは、正気が強まって、邪気と闘っているときの熱ですので、心配いりません。
熱が出て、汗とともに邪気も体の外に出て行ってくれて、それで治るのです。
熱が出たからと言って解熱剤を飲んで熱を下げてしまうと、体は邪気と闘いきれずに風邪が長引いてしまうこともあるので要注意です。
それでもノドが痛いのは困る… 救世主としての置き鍼!
基本的には体(全身)の免疫力を高めて、その免疫力のはたらきで風邪をやっつけます。
しかしもともと免疫力が落ちていた方は、全身の免疫力が高まるまでに時間がかかることもあります。
唾をのみこむのもつらいほどにノドが痛い…
大事な会議があるのに…
早く何とかしたいですよね。
そんなときには救世主として、置き鍼を使います。
置き鍼とは、短い鍼にシールがついていて、それを皮膚に貼って持続的に刺激を与えるものです。
鍼の長さは商品によってさまざまですが、当院で取り扱っているものは0.6mmというごくごく短いものです。
(写真は見づらいですが、これは表から見た置き鍼。裏返すと真ん中に短い鍼がついています)
鍼刺激というのは、血管を広げて血流をよくする効果があります。
血液の中には白血球などの免疫細胞が含まれているので、
鍼をした部位にたくさん血液が集まり、そこで免疫力がはたらくというわけです。
ノドの痛み=ノドの炎症なので、
たくさん血液が集まって免疫細胞がしっかり働けば、炎症は治まり、痛みがなくなります。
ノドそのものに直接鍼をできればより効果が高いかもしれませんが、
現実的ではないので(笑)、
ノドの外側(首元)に置き鍼を貼ります。
これはツボに貼るというよりは、
押して一番痛いところ(圧痛点)を見つけてそこに貼ります。
ただ貼っているだけでも持続的な刺激になるのですが、
より効かせるためには、手が空いているときにシールの上から指でクッと押してあげるといいです。
(あまり強く押しすぎるとオエッとなることがあるので、適度な力加減で押しましょう)
(手に貼るとこんな感じです。)
(拡大写真)
風邪の鍼灸治療の症例
肩こり、頭痛というお悩みで来院された30代の女性。
定期的に通院して肩こり、頭痛はすっかりよくなり、今はメンテナンスとして通われています。
先日来院された時に、「なんとなくノドが痛くて…口を開けて寝ているのかも…」と話されていました。
口を開けて寝ていると、ノドが乾燥してウィルスにやられやすいんですよね。
ということで、この日はいつもの全身調整の整体治療に加えて、肺の力を高める鍼灸治療を行いました。
そして最後にノド(首元)に置き鍼をして終了です。(圧痛点が左側に二か所あったので、その二か所に貼りました)
次の日に経過を報告してくれたのですが、
ノドの痛みはすっかりなくなったそうです(^-^)
良かったです!
風邪っぽいけど、薬を使いたくない!
妊娠中、授乳中のため、薬を使えない方、
なるべく薬を飲みたくない方、
そんな方は、風邪を引いたときの選択肢の一つに鍼灸治療があるということを覚えておいてください。
自分の免疫力を高めるという治療なので、安心安全です。
「風邪を早く治したい」はワガママ! 最低3日間は養生が必要
風邪を早く治したい気持ちはとってもよくわかります。
しかし、風邪の原因はウィルス(風の邪気)です。
通常ですと免疫がはたらいてウィルスが死滅するまでに1週間はかかると言われています。
風邪薬を飲んで症状が抑えられて一見治ったようにみえても、原因であるウィルスはまだ体内にいるので治ったとは言えません。
鍼灸治療で免疫力を高めてウィルスが死滅するのを早めることができますが、それでも最低3日間はかかると思っていてください。
それが自然です。
なので、その期間はしっかりと体を労わって養生して過ごすことが大切になります。
温かくして過ごす
汗をかいたら着替える
睡眠をしっかりとる
食事は軽めにする(たくさん食べると消化のためにエネルギーが使われるので、免疫を働かせるエネルギーが手薄になってしまう)
甘いものは厳禁(甘いものは炎症を悪化させます)
そして何よりも、手洗い、うがいで予防することが大切ですね!
空気の乾燥しているこの時期、
自分の免疫力を高めて、風邪にやられないようにしていきましょう。
それでも風邪を引いてしまったときは、鍼灸治療を選択肢の一つにしてみてくださいね。
ノド痛に対する置き鍼は救世主です!!
お気軽にご相談ください(^-^)