肩こりの原因と根本的解決
投稿日:2017年12月16日
こんにちは
横浜 旭区 希望ヶ丘のうさぎ鍼灸整体院のタテノです!
当院には肩こりでお悩みの方が多く来院されます。
みなさん、肩こりの原因って何だと思いますか?
肩こりの原因や治療(漢方薬・鍼灸・整体)、根本的な解決法について書きました。
目次
自分で思い当たる肩こりの原因
当院にいらっしゃるクライアントさんは、
「仕事でずっとパソコンに向かっていて…」
「子供の頃からずっと猫背なんですよね」
「制服のポケットに重いものがたくさん入っているんです…」
「子供をずっと抱っこしていて、その重みで…」
など、姿勢の悪さや肩にかかる負担、その他、
その人それぞれで思い当たる節があるようです。
東洋医学的観点からの肩こりの原因と、それに対する漢方薬
東洋医学としての肩こりの原因は3つです!
①冷え
風寒邪(風や寒さの邪気)が身体に入り込むと、
血行が悪くなったり、肩をすくめるような姿勢になったりして、筋肉が硬くなり、こる。
体が疲れているときは、邪気が入り込んできやすいので要注意です。
特徴は、舌のコケが薄く、白い、脈は軽く触れただけですぐわかる、
お風呂に入ったり、温めたりすると楽になるなど
この場合に使う漢方薬は、
「独活葛根湯(どっかつかっこんとう)」
(独活葛根湯がなければ、葛根湯でも可。独活葛根湯の方が風邪(風の邪気)をより取り除いてくれる)
②痰湿
痰湿とは体の中の不要な水分のこと。
暴飲暴食で消化が追い付いていないと痰湿が生まれやすく、その痰湿が気や血の流れを阻害して起こる。
特徴は、太っている人に多い、自覚症状がないことも多い、雨の日に症状が強くなる、頭が重い、舌のコケが白い、脈は滑らか
この場合に使う漢方薬は
「二朮湯(にじゅつとう)」
冷えがあるときには、二朮湯に独活葛根湯をプラスする。
③肝気鬱結
ストレスで気が滞り、気と一緒に動いている血も滞って(お血という状態)起こる。
または目の使いすぎで、血が多量に消耗されて起こる。
特徴は目の疲労、情緒不安定、けいれん、頭痛、舌の色が暗い、脈はギターの弦のようにピンと張っている
この場合に使う漢方薬は
「加味逍遙散」
もしくは、
お血が強い時には「疎経活血湯(そけいかっけつとう)加柴胡」
加味逍遙散という漢方薬は割と有名なので名前を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
この加味逍遙散のメインは「柴胡(さいこ)」という生薬で、
この柴胡が肝気を全身に巡らせるはたらきをしてくれます。
疎経活血湯は、加味逍遙散よりも血を巡らせたり、コリを改善する作用が多いのですが、柴胡が入っていません。
なので、柴胡を加えて、「疎経活血湯加柴胡」にするとバッチリです。
単に肩こりと言っても、
体質に合わせた漢方薬を選んで活用してください。
肩こりに対する鍼灸治療
肩こりに対して、
こっている筋肉そのものに鍼灸刺激をして、ゆるめるという方法もあります。
首から肩にかけての僧帽筋(そうぼうきん)、
後頭部と首の境の半棘筋(はんきょくきん)、板状筋(ばんじょうきん)
肩甲骨付近の肩甲挙筋(けんこうきょきん)、棘上筋(きょくじょうきん)、菱形筋(りょうけいきん)など、
身体に触れて、硬くなっている部分をほぐすように鍼灸をします。
この鍼灸刺激で、局所の血管が開き、血管の中にたくさん血液が流れることで、
不要な老廃物は洗い流され、必要な酸素や栄養が届くといった具合で筋肉がゆるみます。
また、経絡(けいらく:体内の気の流れの通り道)に従って、肩に繋がるツボを選択して刺激することもあります。
例えるなら、経絡はバスの路線図、ツボはバス停という感じです。
ツボを刺激することで気の滞りがスムーズに流れて、循環が良くなります。
手や腕のツボを使うことが多いです。
そして、上記の①冷え、②痰湿、③肝気鬱結の原因を見極めて、
それに対応するツボを選択します。(ツボは全身に点在しています)
特に冷えの場合はお灸をメインに治療を行っていきます。
局所だけにアプローチするのではなく、
東洋医学的観点から身体を全体的に捉えて治療することで、
身体の内側から肩こりが改善していきます。
そして、効果が長持ちします。
肩こりに対する整体治療
一般的な治療院では、肩こりに対して、
肩をマッサージしたり、電気を当てたり、等
こっている肩に対して刺激を行うことが多いと思います。
(もちろんこれでも一時的にスッキリしますが、効果があまり長持ちせず、またすぐに肩こりがぶり返してしまいます。)
当院では、心身のバランスを整えて、エネルギーの循環がよくなるように治療をしています。
身体の土台である骨盤、下半身からアプローチして、本来のバランスを取り戻せるようにします。
これはグイグイと力を加えて押したりするのではなく、
ご自身の体が動きたいように動いてもらうだけで、自然とバランスが整っていくのです。
土台から身体のバランスが整えば、負担がかかってこっていた肩のストレスがなくなり、
結果的に肩こりが楽になるのです。
局所治療も行う鍼灸治療と、局所には触れない場合もある整体治療とで、
一見矛盾しているように感じるかもしれません。
総合的に本来持っている自然治癒力を発揮させるというところでは繋がっており、
肩こり(というよりは全身)が楽になるように、
私は自分の持っている知識、技術、経験を駆使して、一番最適なアプローチをしています。
鍼灸治療と整体治療を組み合わせて行うことが多いですが、
ご希望があればどちらかだけの単独で行うこともできます。
(鍼灸治療が苦手・怖いという方もいらっしゃり、その方には整体治療のみを行います。
整体治療のみでも肩が軽くなったり、可動域が改善したり、視界が晴れた!、というような感想をいただいています!)
※個人の感想であり、効果・効能を保証するものではありません。
肩こりの本当の原因
そして、先ほど肩こりの原因は東洋医学的に3つと書きましたが、
違う観点から、もう一つ原因があります!!!
それは
「砂糖(糖質)」です!!!!
砂糖(糖質)の取り過ぎが肩こりの原因と言われています。
砂糖が体内で分解されるときに、
正常ならエネルギーと水と二酸化炭素になります。
(この代謝にビタミン・ミネラルが必要)
ビタミン・ミネラルが不足していると、正常に代謝されずに乳酸が作られてしまいます。
乳酸は文字通り「酸性」で、体が酸性に傾くとたんぱく質を固まらせる傾向になり、それがコリとして現れると考えられています。
甘いもの(炭水化物)の取りすぎで代謝が追い付かない場合も、
そこまで甘いものを取っていなくても、野菜・果物が少なくてビタミン・ミネラルが足りない場合もどちらもあると思います。
肩こりでお悩みの方、
この記事を読んだうえで、
自分の食生活を振り返ってみていかがでしょうか??
肩こりの改善には食生活改善が必須!
肩こりを根本的に改善するためには、
食生活の改善は不可欠です!!!
砂糖を控えて、野菜をたっぷり摂る!!!
これに限ります。
肩こりに対して、
鍼灸整体の施術はもちろん効果があると思っていますし、
漢方薬で改善することもあります。
が、
やはり、根本的なところは
生活習慣の改善です。
生活習慣が変わらなければ、
一時的に肩こりが良くなっても、しばらくするとまた肩がこる、というように
この先ずっと同じことを繰り返すだけです。
同じことを繰り返したいのか、
それとも生活習慣を改めて根本的な解決を目指すのか、
よーく考えてみてください!!!