しもやけに鍼灸治療
投稿日:2018年02月02日
こんにちは
横浜 旭区 希望ヶ丘のうさぎ鍼灸整体院のタテノです!
連日寒い日が続いています。
この寒さでしもやけが悪化している方が多いです。
「痛い…」「かゆい…」しもやけ((+_+))
ほとんどの方が、暖かい季節になるまで仕方ないと放っておくそうですが、
実は鍼灸治療で対応ができます!!
しもやけとは…
しもやけとは凍瘡といわれ、寒さで末端皮膚(主に手足、耳、鼻先など)の血流が障害されて起こるものです。
寒いと血管が収縮して、その先への血液が届かなくなり細胞への栄養が不足し痛みが出ます。
暖かい環境になると血管が開いて、今まで血流が乏しかったところにいきなりたくさん血液が流れるようになり、ジンジンしたり、かゆみが生じたりします。
再度冷えることでまた血管が収縮し、末端の血液がうっ滞してしまい、炎症を起こし皮膚が赤く腫れるような状態になることもあります。
ひどくなると水疱ができたり、ただれたりすることもあり、感染のリスクが高まります。そこまで悪化すると治るのにも時間がかかります。
寒暖差の激しい環境にいたり、汗をかきやすい(汗の水分で皮膚の体温が奪われる)方に多い傾向です。
しもやけは子供がなるもの、と捉えられているかもしれませんが、大人でも起こりえますし、毎年しもやけに悩まされる方もいます。
しもやけの治療
しもやけの治療は血行改善です。
毛細血管を拡張させるビタミンEの内服や、
ビタミンEやヘパリン類似物質が配合されたクリームを患部に塗る方法があります。
かゆみが強い場合には、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤が処方される場合もあります。
患部の赤み・腫れが強いときはステロイド剤の塗り薬で炎症を抑えるといった治療がされます。
しもやけに対する鍼灸治療
しもやけは末端皮膚の血液の循環障害が原因ですが、
東洋医学では局所だけをみるのではなく、全体(全身)をみて治療していきますので、
一人ひとりの脈・舌・お腹の状態をみて、どこにトラブルが起きているのかを判断して治療を行います。
血が足りない方には、血を作り出せるような治療、
血が滞っている方には、血を巡らせるような治療、
エネルギー不足の方には、エネルギーを充実させる治療、
エネルギーが滞っている方には、エネルギーを巡らせるような治療、
水分代謝がうまくいっていない方には、余分な水分を排出させて、必要なところには届けるような治療、
胃腸のトラブルがある方には、消化を助けて負担を軽くするような治療、などです。
全身状態を整えたうえで、
患部の治りを早くするために局所治療を行います。
指のしもやけには、
指のまた(片方に4か所、左右で8か所あるので、手は「八邪」足は「八風」というツボの名前がついています)や
爪の際にあるツボ(井穴)などに鍼をして、鍼刺激の反射で血管を拡張させます。
(うっ血が強い場合は、出血することもあります。古くなった血液が外に出ることで、新しく新鮮な血液が循環するようになるので、出血は悪いことではありません)
(イラストは、医歯薬出版株式会社、鍼灸臨床マニュアルより)
患部が広範囲の場合は、しもやけの周囲を囲うように、皮膚表面をごく浅くすくうような形で鍼をするという方法もあります。
お灸は、糸のように細くよった「もぐさ」をしもやけの周囲と中心部において行います。
初めは感覚がマヒしていて何も感じない場合が多いですが、何度もお灸を続けていくうちに、一瞬熱さを感じるようになります。
熱さを感じられるということは、感覚神経に血液が十分循環されるようになったという、治療効果の目安の一つになります。
鍼灸学生時代、毎年足にしもやけを繰り返すという同級生がいたので、
実習の授業で実際にしもやけに対する鍼灸治療を行いました。
患部はかなり赤みを帯びていて、腫れも強く出ています。腫れているから、靴が擦れることでの痛みもあるとのことです。
暖かい室内で行っているので、感覚は敏感になっており、患部周囲への鍼刺激はやや痛みを伴いました。
そして、治療により血流が良くなるので、かゆみが一時的に強くなります。
しかし、翌日に患部を見せてもらうと、治療前を比べて赤みも腫れもだいぶ引いています。
本人曰く「今日はかゆみが少ない」とのこと。
連日しもやけに対する治療を行うと、すっかり腫れが引き、見た目、自覚ともに治りました。
鍼灸治療を行ったことにより、例年よりも早い段階でしもやけが気にならなくなったそうです。
※個人の感想であり、効果・効能を保証するものではありません。効果には個人差があります。
学生時代にこういった臨床経験を積ませてもらえたことが、
鍼灸師の資格を取った今、しもやけにお悩みの方に堂々と治療できることにつながって、
ご縁に感謝だなぁとつくづく感じます(*^-^*)
自分でできるしもやけ対策
寒い環境、暖かい環境の差がなくなるように、
手袋を装着する、
靴下をはく(5本指ソックスがおススメです)、
耳当てや帽子で耳を覆う、
マスクをする、
汗や雨でぬれた靴下はすぐに履き替える、
使い捨てカイロを使用する、ということ。
血流を遮断しないように、
きつい靴は避ける
締め付けの強い衣服を避ける、ということ。
体温を高めるために、
適度な運動をする、
手足の指を付け根からマッサージする、
手足の指をグー・チョキ・パーと大きく動かす、
温かい飲み物、食べ物を取る、
ぬるめの温度で汗をかくまで入浴する、
(お風呂から上がったら、指の間までしっかりタオルで水分をふき取る)ということ。
血流を良くするために、
ビタミンEを多く含む食品をとる、
(ナッツ類、アボカド、植物油、うなぎなど)
ということ。
自分でもいろいろと対策できますね!
中でもおススメなのが、
指の付け根からのマッサージです。
上記に書いた「八風」というツボは足の指のまた、
手の指のまたのツボは「八邪」といいます。
ここをぐっと指圧する刺激でも血管拡張は起こり、血流が良くなります(^^)
しもやけや冷えにお悩みの方に、指のまたマッサージのアドバイスをすると、ほとんどの方が
「こんなところ今まで意識したことがありませんでした」
「触ったことなかったかも~」
とおっしゃいます。
そして実践してみて
「足先まであったかく感じる日が増えました」
「爪の色が鮮やかなピンク色になりました」
などと早速効果を感じられるようです。
どこでもいつでも簡単にできますので、ぜひお試しください!!